風見
北原白秋



ほのぼのときしむは

屋根の風見かざみか、矢ぐるま、

まんじりともせぬわがこころ、

わかれた夜から、夜もすがら、

まだ、あかつきの空かけて、

きりやきり、きりやほろろ。

底本:「白秋全集 3」岩波書店

   1985(昭和60)年57日発行

底本の親本:「白秋全集 第二巻 詩集第二」アルス

   1929(昭和4)年1210

※本作品は底本の親本の「雪と花火」の「銀座の雨」に収められています。

入力:岡村和彦

校正:フクポー

2017年112日作成

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