玉振時計の秘密
小酒井不木
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これまで塚原俊夫君の取り扱った事件の中には、ずいぶん複雑なものもありましたし、また、きわめて簡単なものもありました。しかし、簡単といっても、俊夫君にとってその解決が容易であったというだけでして、事件そのものはかなりにむずかしいものが多かったのであります。
これから皆さんにお話ししようとする事件も、警視庁の人たちがもてあましたあげく、俊夫君によって、たちどころに解決された殺人事件であります。犯人はたしかにあの男であると推定されておりながら、その男がじゅうぶん計画をしてやったことでありますから、警視庁の人たちはその証拠をあげることができなかったのです。
けれども、どんなに巧妙に計画された犯罪でも、どこかに必ず手ぬかりがあるものです。この事件においても、やはり犯人は大きな手ぬかりをしていたのです。しかし、その手ぬかりを、警視庁の刑事たちは気がつかなかったのでして、ただ俊夫君だけが、それを容易に発見して、ついに犯人を自白せしめることができたのであります。
こういう探偵事件を紹介するには、俊夫君のところへ事件が依頼された当時から書きはじめて、俊夫君が解決するまでを、順序ただしく述べるのが普通ですけれど、今になっては、何もかも分かっているのですから、むしろ、私は犯罪の顛末を先に述べて、それから、俊夫君がそれを解決した模様を語ろうと思います。というのは、皆さんにも、この事件のどこに手ぬかりがあったかを、あらかじめ考えていただきたいと思うからであります。
日本汽船会社員小野龍太郎が、支配人の佐久間氏を殺そうと決心したのは、一月ほど前のことでありました。支配人といえば、主人も同様でして、かりそめにも主人を殺すということはそこにどんな理由があろうとも許すべからざる大罪悪であります。
しかし、龍太郎には、生まれながらに悪人の素質があったものか、いったん殺そうと思い立ったが最後、俗にいう悪魔に魅入られたとでもいいますか、どうしても、凶行を演じないではいられなくなったのであります。
さて、龍太郎がなにゆえに支配人を殺そうとしたかということは、この話にはあまり関係がありませんから、その記述を省きます。
ただそれが金銭上の問題に関係していることだけを述べておきます。が、それはとにかく龍太郎は支配人殺害を決心するなり、こんどはいかにしたならば、自分が殺したということが分からずにすむであろうかを考えました。彼は無情冷酷な性質でありますが、自分の生命を愛する念もはなはだ強かったのであります。ですから、罪の発覚をふせぐ方法を熟考したのであります。
人を殺して、自分が生きておろうと考えるような人間を、天は許すはずがありません。けれど悪人である彼は、天に反抗してまで、自分の非を遂げようとしたのであります。彼は自分が殺意を持っていることを、少しも気づかれないように心がけ、支配人に会っても平素の態度と毫も変わるところがないようにしていました。
龍太郎にとって都合のよいことは、彼が人知れず、一丁のピストルを持っていることでありました。そのピストルは、彼の友人で、長らくアメリカに滞在していた男から貰ったのでありますが、その男が先日急病で死んだので、もはやこの世の中に、彼がピストルを持っていることは誰一人知りません。ですから龍太郎は、ピストルを持って、支配人を殺そうとしたのであります。
次に彼はどこで支配人を殺すかということについて考えました。その結果、彼は支配人の自宅の応接室を選ぶことにしました。佐久間氏は六十近い年輩でありながら、独身生活をしていて、雇い人の老婆と二人きりの暮らしであったからであります。
それに、支配人の自宅の応接室には一個の大きな風変わりの玉振時計が、ちょうど背の高さぐらいのところに掛けてありまして、彼はこの玉振時計を巧みに利用して、罪の発覚を防ぎうると思ったのであります。彼が玉振時計を、どんな具合に罪の発覚を防ぐために用いようとしたかということは、おいおい述べることにします。
彼は、多くの犯罪者が、ちょっとした手ぬかりによって、探偵のために、罪をあばかれることを知っておりましたから、犯行の現場に少しも手掛かりを残さぬように注意しなければならぬと考えました。自分の所有品を死骸のそばに遺失してきたり、あるいは先方の器物の上に指紋を残してきたりして、難なく逮捕される例が沢山ありますから、彼はそういう犯人の二の舞をしないよう工夫をこらしました。
龍太郎は、いよいよ四月二十五日の晩に凶行を演ずることに決めました。なぜ彼がこの日を選んだかということは、読んでいってくださるうちに分かります。彼はその夜七時半頃に、例のピストルを懐にしのばせ、ゴムの手袋をはめて、郊外目黒の佐久間氏宅の付近に来ました。上野の桜が散って、日比谷につつじの咲く頃でありますのに、夜の空気はかなりつめたく、彼の肌をなめました。
佐久間氏宅の付近には大きな森がありまして、隣とは甚だ遠く、いわば一軒家と言ってもよいくらいでしたから、人通りはほとんどなく、誰も彼の姿を認めるものはありませんでした。彼はしばらく、木陰に身をしのばせて、支配人宅の様子をうかがいました。
しばらくすると、佐久間氏宅の裏門から、雇い人の老婆が出てきました。老婆は毎夜八時頃にお湯に行き、それから買い物などをして十時頃に帰るのが例であって、彼は言うまでもなく、この時間を凶行のために選んだのであります。
龍太郎は老婆の姿が見えなくなるまで見送って、薄気味の悪い笑いをもらしました。そうして、それからつかつかと表門を入って、玄関のベルを押しました。
戸を開けにきたのは、言うまでもなく佐久間氏自身でありました。佐久間氏はモーニング・コートを着ておりましたから、龍太郎は、佐久間氏が会社から帰って、まだ着物を着替えないでいることを知りました。佐久間氏は、自分が殺されるとは夢にも思っていませんから、快く彼を迎え入れ、応接間に導きました。
応接室へ入るなり、支配人は彼に与える椅子を取ろうと思って、ちょうど玉振時計の方を向きました。その時、彼はやにわにピストルを取りだして引き金をひいたのであります。
それはまったく一瞬間の出来事でありました。轟然たる爆音と、濛々たる白煙が、サッと部屋の空気に流れたとき、佐久間氏は無残にも脳天を打ち貫かれて、死体となって、彼の前に横たわりました。
彼はその恐ろしい光景にも、さほど狼狽の色を見せず、佐久間氏の息が完全に絶えたことを見すますなり、再びピストルを取りあげて、コッチコッチと動いていた玉振時計に近よるなり、文字盤に向かってさらに一発打ち放しました。
硝子の破片が異様な音を立てて床の上に散るなり、彼はぎょっとしました。というのは、彼の計画では、時計の針を一時間半ばかり進めてから時計に向かってピストルを打ちこむつもりであったからであります。おそらく無情冷酷な彼も、死体を見た刹那に心に激動を受け、思わずもやりそこなったのでありましょう。彼はびっくりして、しばらくの間玉振時計を見つめました。蓋のガラスはほとんど下に落ちてしまい、振り子は止まりました。針は八時十分前を指しておりまして、幸いに弾丸のために傷つけられておりませんでしたから、彼は救われた気持ちになりました。
「これならば予定の計画どおりにやれる」
こう呟いて、彼は針に手をかけ、動かそうとしました。ところが、針は器械が破損したために少しも動きませんでした。彼は再びぎょっとしました。全身に冷や汗がにじみ出るのを覚えました。しかし、彼は再び冷静な心を取り戻して、針の軸のところを観察しました。
すると幸いにもその針の上はねじでとめてありましたので、彼はそのねじをはずし、それから長針と短針とを抜いて、ちょうど時計が九時半を示すように置きかえ、さらにねじをもとどおりにはめました。普通の玉振時計では、こういうことはでき難いのですが、運よくねじどめにしてあったので、彼は救われたのであります。
「これでいい、これでいい」
彼はほッと太息をもらして呟きました。そうして傍らにあった椅子に腰をかけ、気を静めようとしましたが、何だか頭がぼーっとしてきました。彼は何か手ぬかりをしはしなかったかと、あたりを見まわしました。すると、支配人の着ていたモーニング・コートに、真っ赤な血が流れにじんでいましたので、さすがに薄気味が悪くなり、追いだされるように戸外に出たのであります。
空は美しく晴れて、星がまばゆく輝いておりましたが、龍太郎の熱した眼は、あたりの事物を認める力はなく、足がなんだか地につかぬような気がしました。しかし彼はかねての計画を実行することを忘れませんでした。その晩九時に、学校時代の友人たちと日比谷のS楼で懇親会を催すことになっていたので、省線電車で駆けつけたのであります。
S楼へ行くと、友人たちはみんな集まっていました。
「おい小野、遅いじゃないか」
と、友人の一人は、彼の顔を見るなり言いました。彼は懐中時計を出して見ました。無論そのとき彼はゴムの手袋をぬいでいました。
「遅いって、ちょうど約束の九時にまだ三分あるじゃないか」
彼はみんなに聞こえよがしに言いました。
「それはそうと、馬鹿に君は青い顔をしているなあ」
と、他の友人が言いました。
「うん、ははは」と、彼は妙な笑い方をして、投げるように座蒲団の上にあぐらをかきました。
酒をのみ、御馳走を食べると、だんだん彼の心は静まってきました。そうして皆と談笑しながら、十一時頃までS楼にいましたが、それから彼は下宿へ帰って、比較的よく眠ることができました。
少年科学探偵塚原俊夫君に「Pのおじさん」と呼ばれていた警視庁の小田刑事が、私たちの事務所兼実験室を訪ねてこられたのは、佐久間氏が殺された翌日の午後でありました。俊夫君は二三日前に、ある大きな事件を解決して、何か新しい事件はないかと思っていたところでしたので、小田刑事の来訪を非常に喜びました。そうして、小田刑事の来意を聞くに及んでいっそう喜びました。というのは、小田刑事は、佐久間氏殺害事件の解決を俊夫君に依頼したからであります。
「犯人の見当はおおよそついているけれど、確証があがらぬから困っているのだよ。だから、それを俊夫君に見つけてもらおうと思ったんだ」
と、小田刑事は、言いました。
「死体が発見されてからの顛末を順序よく話してください」
と、俊夫君は言いました。
小田刑事の話によると死体を発見したのは、雇い人の老婆でありました。老婆は、昨夜八時少し前にいつものごとくお湯に行き、それから八百屋へ買い物に行って、十時頃帰ったのですが、応接室にあかりがついていたので、不審に思って見にいったのであります。というのは、その夜佐久間氏は、九時頃にある会合に出かけるはずであって、帰宅は十二時頃になるかもしれんと話していたそうだからであります。
応接室に入るなり、彼女は支配人が血にまみれて、うつむきに死んでいるのを発見し、腰を抜かさんばかりに驚いて、直ちに警察に電話をかけたのであります。
小田刑事が捜査主任となって、先方へ行って検べてみますと、死体以外に眼についたのは、例の玉振時計であります。玉振時計はピストルのたまに当たって九時半で止まっているから、たぶん犯人は第一のたまを射損じて時計を打ち、第二のたまで佐久間氏を射ち殺したにちがいなく、したがって凶行は言うまでもなく九時半に行われたものであろうと推定したのであります。
そこで、まず死体の検査を終わって、死体を警視庁に運んで解剖に付することにし、それから、時計の検査をすまし、すぐさま手分けして日本汽船会社の社員全体を呼びよせ、一人一人取り調べることにしたのであります。
「するとね」と、小田刑事は語り続けました。
「たった一人、怪しい男があるのだよ。名は小野龍太郎というのだがね、他の社員の昨夜の行動は、全部明らかになったのだが、小野龍太郎の、七時から九時までの行動がどうしても分からないのだ。彼は散歩していたと言うけれど、その証拠をあげることができないのだ。もっとも凶行は九時半に行われたのだから、彼を疑う理由がないと言えば言えるけれど……」
「しかし、時計の針は任意に動かすことができるんですから、凶行が必ずしも九時半に起こったとは言えないじゃありませんか」
と、俊夫君は反対しました。
「それは大きにそうだ。僕もそのことを考えてみたけれど、第一、時計の針を動かしたという証拠がないのだ。それにたとい故意に動かしたのだとしても、小野龍太郎が、昨夜、佐久間氏宅を訪ねたという証拠がないのだ。だから困ってしまったのだよ。それに社員以外には、どうも佐久間氏を殺害するような人間はないのだから」
俊夫君は、小田刑事の困った様子をながめて、軽く頷きながら、じっと考えこみました。
「殺された佐久間さんは、その晩、ある会合へ出かけるはずだったと言いましたね。どんな服装をしていましたか」
と、しばらくの後、俊夫君は尋ねました。
「モーニング・コートを着ていたよ」
俊夫君は再びじっと考えこみました。それからまた尋ねました。
「壊れた時計はそのままになっておりますか」
「そのままにしてある。ガラスの破片なども、手を触れぬように命じておいた」
「その小野というのはいま警視庁に引っ張ってありますか」
「嫌疑の晴れるまでとどめておくつもりだ」
「小野に佐久間さんの死体を見せはしますまいね?」
「むろん見せやしない」
俊夫君は決心したように立ちあがり、私に向かって言いました。
「兄さん、探偵鞄を出して出かける用意をしてくれ。それからPのおじさん」
と、小田刑事の方を向き、
「あなたはこれから、警視庁へ行き小野を連れて、佐久間さんのうちへ来てください。僕たちは先へ行って、玉振時計を検べますから」
小田刑事が去りますと、私は自動車をよびました。
さて、皆さん、俊夫君はいかにして小田刑事の至難とした二つの証拠、すなわち小野龍太郎が昨夜佐久間氏宅を訪ねた証拠と、玉振時計の針を故意に動かした証拠とをあげるでしょうか。どうか皆さんも、この話の続きを読む前に、これまで私が書いた部分から、判断してみてください。
私たちの自動車が佐久間氏宅へ着くなり、見張りの刑事が出てきました。そうして私たちを応接室に案内してくれました。
俊夫君は応接室へ入るなり、玉振時計に近よってじっと見つめました。それから、床の上に落ちているガラスの破片を拾いあげ、それをすかして見たり、表面を指でこすったりしました。それから椅子をもってきてその上にあがり、文字盤に眼を近づけて熱心に見つめました。
しばらくの後、俊夫君は椅子の上からひらりと降りて、床の上の血を見つめました。それが済むと部屋全体を見まわしました。そうして、二三度軽く頷きながら、にっこりしました。その笑いは、俊夫君がいつも、何か手掛かりを見つけた時にもらすものなのです。
「分かったかい?」
と私は尋ねました。俊夫君は大きく頷きました。
「やっぱり時計の針は故意に動かしたものか」
意地の悪い俊夫君は、にやりと笑うだけでした。
「兄さん、僕はちょっと、婆やさんに会ってくるよ」
こう言って応接室を出てゆきました。しばらくしてから俊夫君は帰ってきましたが、老婆から、何か有力なことを聞いてきたと見え、嬉しそうにしておりました。
その時、小田刑事は、小野龍太郎を連れて入ってきました。龍太郎は、いたって平静な顔をしておりました。
小田刑事の紹介がすむと、俊夫君は龍太郎に向かって言いました。
「小野さんたいへんご迷惑でしょう。時に、佐久間さんは昨日会社でいつもと違った怪しい素振りをして見えなかったでしょうか」
「別にいつもと変わっておられなかったようです」
「昨日佐久間さんはどんな服装をして見えましたか」
「モーニング・コートを着ておいでになりました」
「そうですか」
と、俊夫君は言いましたが、その顔には、はげしい興奮の色があらわれておりました。
俊夫君はしばらくの間、応接室を歩きまわりました。
「Pのおじさん、犯人は分かりましたよ」
と、俊夫君は小田刑事に向かって言いました。
「え? 誰だい?」
「もちろん、この小野さんです」
この時、龍太郎は血相をかえて俊夫君に近寄りました。
「何を? 君はどうして僕を犯人と言うのか」
と、彼はいざといわば俊夫君におどりかかろうとする権幕を示しました。
「まあ静かにお聞きなさい」
と、俊夫君は言いました。
「あなたは昨夜、七時から九時までを散歩したとおっしゃったそうですが、それは嘘です。あなたはたしかに、昨夜佐久間さんを訪ねました」
「どうしてそれが分かるのかね?」
と、小田刑事がそばから言いました。龍太郎は物をも言わず俊夫君を見つめました。
「小野さんはいま、昨日、佐久間さんがモーニング・コートを着ていたと言ったでしょう。ところがさっき老婆の話によると佐久間さんは、会社へは普通の背広を着ていって、夜の会合に出かけるために、夕食がすむとすぐモーニング・コートに着替えたのだそうです。
してみると、小野さんは昨夜佐久間さんのモーニング姿を見られたわけです。そうして、うっかり昨日会社でも佐久間さんがモーニングを着ていたと思いちがえたのです」
これを聞くなり、龍太郎の顔はサッと青ざめました。彼の全身は震えました。
「しかし」と、龍太郎は声をからして反抗しました。
「たとい夜分、僕が訪ねたとしても、凶行は九時半に行われているというじゃないか。僕は知らん、僕は知らん」
「多分そうおっしゃるだろうと思いましたよ」
と、俊夫君は威圧するように言いました。
「しかし時計の針はきっと、あとから付け替えたものにちがいありません。というのは、時計の蓋のガラスを検べてみましたら、表面にピストルから発射された硝煙の煤がついておりました。これはピストルをごく近いところから発射した証拠です。すなわち犯人がわざと時計に打ちこむためにやったことです。
してみると、その目的は言うまでもなく、凶行の時間を誤らせるためなのです。犯人はガラスの煤に気がつかぬくらいですから、少々あわてたに違いありません。だからことによると、犯人は、時計の針を動かす先にピストルを打ちこんだかもしれません。そうすれば、針が動きませんから、針をはずして置きかえたにちがいありません。
ところで、これからが肝要なところです。Pのおじさんもよく聞いてください。いいですか、犯人はきっとあわてておりますから、針を置きかえて時間だけを進めても、時計をチンチンと打たせておくことを忘れたに違いありません。いいですか、分かりましたか。
これから僕は文字盤をはずして機械を検べます。そうすれば時計がいくつ打ったか打たぬかすぐ分かります。もし検べてみて、九ツ打っていなかったら……」
とつぜん俊夫君は口を噤みました。というのはそのとき龍太郎が、卒倒したからであります。
彼は俊夫君の介抱によって息を吹きかえすなり、一部始終を自白しました。かくて、この事件も俊夫君によって、みごとに解決されたのであります。
底本:「小酒井不木探偵小説選 〔論創ミステリ叢書8〕」論創社
2004(平成16)年7月25日初版第1刷発行
初出:「少年倶楽部 一四巻七号」
1927(昭和2)年7月号
※表題は底本では、「玉振時計の秘密」となっています。
入力:川山隆
校正:門田裕志
2010年8月12日作成
2011年4月30日修正
青空文庫作成ファイル:
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