「文壇波動調」欄記事
(その五)
岸田國士


 今月は、同人としての責(?)を果し得た(?)ことになつた。短いものだが、これは標題の示す通り、「次の幕」が何時か開かれるものと思つて欲しい。老婦人が仏文を読むところは、たゞ台詞の音楽的効果(伴奏的の)をねらつたものであるから、意味の解らない人は、それを意にかけないで読過(看過)して欲しい。意味のわかる人は、わかつてもしかたがない。(岸田)

底本:「岸田國士全集20」岩波書店

   1990(平成2)年38日発行

初出:「文芸時代 第三巻第七号」

   1926(大正15)年71日発行

入力:tatsuki

校正:門田裕志、小林繁雄

2005年106日作成

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