「伸子」創作メモ(一)
宮本百合子
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A ──佃 一郎
自分── 伸子
父 ──佐々省三 母──多計代
岩本──中西ちゑ子 弟──和一郎
南 ──高崎直子 弟──保
和田──安川ただ/咲子 妹──つや子
吉田──名取
星野──山内
ウェルス──ロビンソン
原田──伊東
野中夫人──関夫人
○ミス コウルフィルド──ミス プラット
○ミス ダニエル ──ベーデル
ミス ホワイトニング──ヘネカア
ミス ハザノヴィッチ──ミセス パアキンス
│
鶴見──杉 リー
後藤──田中
坂本──深井
井口──牧田───→みのべ
↑
建築家夫婦──横尾┼河原
一宮夫人 ──樋口┘
美術家──上原
石原──堤
西 ──津田
本田──南波
(一)
一 学生倶楽部
二 アーミスティス 15
三 コスモポリタンクラブ
四 第三木曜会 30
五 学校 15
六 父上の病気 15
七 自分の病気 ┐
八 病院生活 ┘20
(二)
一 ホィティア ホール入り
二 ミス コールフィールド
三 教室、図書館、大村の研究室
四 B'way タバナクル
五 杉、ハザノヴィッチ
六 外国人を集める会
七 名取、山内、ロビンソン等、あの international day の忘られぬ日曜
八 春
九 郊外 メゾンファシール
一、田中の忠告
一、高崎告口、たけをの忠告
一、山内の忠告 高崎の後援
一、古谷のラブ問題、
一、イースタアの夜、古谷と恋人、自分とA
一、旅行の準備
一、出発。
(三)
(一) Lake George.
(一) 西、
一、いやな手紙
一、牧田の追跡
一、帰紐、
一、その夜
一、クレアモント
一、アナウンス
一、仕事 その他
一、故国よりの手紙
一、相談
一、かえる。
(四)
一、意志の素通をかく、
(五)───────────
一、Aの帰国
一、困乱 安積
一、別居
(五)
一、親、良人とのいたばさみ
一、ヒステリックな神経、
一、作 衝突
一、淋しさ 祖母、
一、引越し
一、生活の不安
(六)
〔欄外に〕ナス アサカ 西村 まりも
一、鎌倉
一、帰京
一、落付こうとする傾向
一、失敗、 苦悶 絶望
一、安積、
一、朝
二、箱を持って来た時
三、夜 night nerse.
四、次の朝のフンガイ
五、三日四日 Do you like him? Do you love him?
六、はっきりして居た意識
七、父の使者
八、段々はっきりして来た日常 Miss Jonese Duma. ひるね、夜、七時戸の knock 彼。
九、父の恢復、始めての来訪、父と佃とを並べて見る感情。クリスマスの日、
〔七、八、九の欄外に〕佃に対する感情の説明
十、日光浴室、三十一日の晩、New year 八日退院、九日の朝の散歩。父上の帽子、
十一、佃にリデムプションを見せられ、日本飯によばる。父と Beltt vosal を見る。受けかた。
夜父の留守佃と話す。
十二、始めての朝の感情、ホィテアに行く、父と一緒に。父の間の抜けた可笑しい質問
十三、ホテルで三人で食事をし、夜は父のパッキングを手伝う。三人でホィテアにかえる。
十四、父帰国、淋しさを感じなかった自分。(瞬間は。然し佃が自分を送って来ようとするのを断り独りで、Hall にかえる。
一、ホィティア ホールでの朝、学校 avery
一、avery で見る佃の後姿、佃、ワーレス・ロッジに行く。留守、夜伸子の部屋で女性三人の話。佃からの電話。Miss Caulfield が、彼は good reputation を持たないという。
数日後の初雪。自分菓子を買い、佃と和田にあげる。数日後高垣氏と三人でパリセードにゆく。オペラを断ったこと。あの鬼婆のこと。
一、眠らぬ夜、決心
一、小雨降る日(二月二十六日)和田と買いものに出かけ、リボン、ダックその他、夜、セミナーにゆき万一自分が結婚すればAとよりしないことを話す。グラント Tomb の囲りを、幾度も幾度も歩き、その結婚に必要な条件について話す。
一、三月になり、春と冬との入れ換り、降雪があるかと思うと、二三日後は、霧の濃い亢奮する日、やがて激しく風の吹く、乾いた日が来る。
雪が朝降ってはれた午後、若松に野中夫人によばれたかえり、Miss コールフィールドにより、佃のことを話してしまう。
土曜日ダニエルに会い、和田が話したという私のことを自分で話す。
○日曜、ミス コールフィールドを誘って Mrs Sho のところにゆき、コスモポリタンクラブにゆく。かえりにベルギー人の女と四人で Miss Caulfield のところまでかえる。
彼女の意地わる。
New York Victory Day.
│
○中西との話。南が来る。(忠告)佃の模子の変って居ること。
〔欄外に〕Easter森田、岩本散歩 或日曜後藤避暑の話、ミス ダニエル 決心、出立。
○徳山が南との婚約を破ったとの話、それにも Miss が関係して居るとのこと。Miss Caulfield についての考、徹夜、
○ライブラリーで暫く会わないという手紙を書いて絶交する。
○イースター後、春、殆ど初夏の五月 鶴見氏との交際 河合、ハザノブウィッチ。学校のインディアンダンス。静けさを求めあこがれる心持劇しい。
五月二十日 Lake George に立つ。
Lake George で。
○店主に書いた手紙──佃がそれを自分に見せたとすれば悪意があるのでないことは明だ。彼のうちに自覚せずこのような文句を書かせるものがあるのか。伸子は、或人のおできが自分に悪感を催させるからと云って、其人に悪意がない以上とがめられない、気の毒さを感じた。
○佃が、下の賑やかな笑い声を叱ったこと。
○札を下げたこと。
○西君が水に溺れかかったとき、彼に親切にすることについて気まずく感じたこと。
○店でものを売るとき 彼が叱ったとき
一、家(再び見る)家族の感情。周囲(女、姙娠ということ)
部屋。蔵前の。雪げの日、スエ子と遊んだこと。遊び乍らの夢想。
一、Aの帰国
Aの田舎
一、困乱、安積(祖母。いやな周囲)A、田舎へ再びゆく。
一、家さがし、
一、別居生活、不なれな生活から来るヒステリー
一、作、Aの仕事、衝突、淋しい暮、祖母、
一、引越し。そのための不快。Aの父上京、Aのわるい態度、自分の往復、Aと自分との生活の不安の芽。
一、Aの帰国に対する自分の心持、スリッパア、着物
一、かえった日 夜、あの心持、
──○──
一、何とない皆との不調和、彼の引こみ、食卓に来るおそさ、ひるま片づけのこと、本田の道ちゃんの来た夜、
一、自分仕事をしたい 出来ず、国男と銀座で会った日の衝突。三土会のこと、いろいろ不安を感じる。母の言葉。
〔欄外に〕
Kと資生堂のこと。
片づけのこと。三土会のこと。
次第に母の感情悪化する。──風呂のこと。
∥
かすかな嫉妬、不快さ
Aの態度の自信ナサ
∥
自分の其等に対する態度の子供らしさ
一、安積
忘れた筋書。Aノートを入れてよこさず。
一、かえる、もう七月。下旬両親との衝突 養子問題。自分ことわる。
〔欄外に〕母の腫物
一、家さがし
一、九月三日林町から引越す。
──○──
一、生活に馴れない不安、有尾の家、隠居所のこと。
一、それ等の間にも雲が切れたように親子の情は動く。対話、母の父に対する感情等、
一、翌年五月 又安積、会田 祖母。Aよりの手紙その他
一、夏、福井、あの家、二階 仕事(我に叛く)盆踊。渡辺。なまずとり。急な帰京
一、作についての衝突、あの夜、西洋間、父
自分のさっぱりさと淋しさ、
○会田さん来(十一月二日)スエ子と、林町のことを云って涙をこぼす。
○翌々日祖母、(糸織の被布、クリップ、)金、八十の祝、(十九日)林町にむりやり引っぱってゆく。
一、青山への引越し、そのための感情
一、その大晦日
一、春 三月 福井より老父来、自分の心持。
前後のいきさつ、A、「今月は伸子が二つも三つも小説を書いたから大変やりくりに都合がいい」
三宅坂、赤坂見つけの桜 大正博覧会 Prince of Wells
底本:「宮本百合子全集 第十八巻」新日本出版社
1981(昭和56)年5月30日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第2版第1刷発行
初出:同上
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2004年2月15日作成
2004年5月25日修正
青空文庫作成ファイル:
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