民主戦線と文学者
宮本百合子



一 今日の日本において民主戦線統一は、単なる政治上のやりかたという以上に意味をもつと思います。一つの救国運動と思えます。

二 戦争犯罪人を包括する政党に、人民の幸福を売ることを絶対にしたくないと思います。

三 人民の生活必要が本当に分っていて、実行する責任感を持つ政府を。ジェスチュアでなく民主化を実現する政府を。

〔一九四六年四月〕

底本:「宮本百合子全集 第十三巻」新日本出版社

   1979(昭和54)年1120日初版発行

   1986(昭和61)年320日第5刷発行

底本の親本:「宮本百合子全集 第十一巻」河出書房

   1952(昭和27)年5月発行

初出:「新日本文学」

   1946(昭和21)年4月号

※この文章は、次のアンケートに対する回答です。一 民主戦線についての意見、二 総選挙にあたっての提言、三 出現すべきあたらしい政府への希望。

入力:柴田卓治

校正:米田進

2003年423日作成

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