『女性』あとがき 太宰治 Guide 扉 本文 目 次 『女性』あとがき 所收──「十二月八日」「女生徒」「葉櫻と魔笛」「きりぎりす」「燈籠」「誰も知らぬ」「皮膚と心」「恥」「待つ」  昭和十二年頃から、時々、女の獨り言の形式で小説を書いてみて、もう十篇くらゐ發表した。讀み返してみると、あまい所や、ひどく不手際な所などあつて、作者は赤面するばかりである。けれども、この形式の小説を特に好きな人も多いと聞いたから、このたび、この女の獨白形式の小説ばかりを集めて一本にまとめてみた。題は、「女性」として置いた。少しも味の無い題であるが、あまり題にばかり凝つてゐるのも、みつともないものである。 昭和十七年春 底本:「太宰治全集11」筑摩書房    1999(平成11)年3月25日初版第1刷発行 初出:「女性」博文館    1942(昭和17)年6月30日発行 入力:小林繁雄 校正:阿部哲也 2012年1月7日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。