どらが鳴る 新美南吉 Guide 扉 本文 目 次 どらが鳴る どらん どらん どらん  どらが鳴る。 よふけの部落のひろつぱで。 どらん どらん どらん  まどがあく。 あつちこつちで音がする。 どらん どらん どらん  かけてくる。 ブーメラングや毒鎗が。 どらん どらん どらん  みんな来た。 獅子でも出たか、火事なのか。 どらん どらん どらん  をどるのだ。 月だよ 月だよ 月なんだ。 どらん どらん どらん  輪がをどる。 月夜の部落のひろつぱで。 底本:「日本児童文学大系 第二八巻」ほるぷ出版    1978(昭和53)年11月30日初刷発行 底本の親本:「チチノキ」    1932(昭和7)年2月 初出:「チチノキ」    1932(昭和7)年2月 入力:菅野朋子 校正:noriko saito 2010年12月9日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。