憩ひ
三好達治



ふつくらとした雪の面の 疎林の影の美しさ

ここに私は彳ちどまる 聖なる正午

この丘のほとりにあつて 歩み去る時を感ずる

旅人の 年老いて疲れた心の 沈默しじまの憩ひ

底本:「三好達治全集第一卷」筑摩書房

   1964(昭和39)年1015日発行

底本の親本:「定本三好達治全詩集」筑摩書房

   1962(昭和37)年330

初出:「四季 第十六號」

   1936(昭和11)年3

入力:kompass

校正:大久保 知美

2018年426日作成

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