三好達治


十一月の夜をこめて 雪はふる 雪はふる

黄色なランプの灯の洩れる 私の窗にたづね寄る 雪の子供ら

小さな手が玻璃戸を敲く 玻璃戸を敲く 敲く さうしてそこに

息絶える 私は聽く 彼らの歌の 靜謐 靜謐 靜謐

底本:「三好達治全集第一卷」筑摩書房

   1964(昭和39)年1015日発行

底本の親本:「定本三好達治全詩集」筑摩書房

   1962(昭和37)年330

初出:「改造 一八卷一號」

   1936(昭和11)年1

入力:kompass

校正:大久保 知美

2018年127日作成

2019年810日修正

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