どらが鳴る
新美南吉


どらん どらん

どらん

 どらが鳴る。

よふけの部落のひろつぱで。


どらん どらん

どらん

 まどがあく。

あつちこつちで音がする。


どらん どらん

どらん

 かけてくる。

ブーメラングや毒鎗が。


どらん どらん

どらん

 みんな来た。

獅子でも出たか、火事なのか。


どらん どらん

どらん

 をどるのだ。

月だよ 月だよ 月なんだ。


どらん どらん

どらん

 輪がをどる。

月夜の部落のひろつぱで。

底本:「日本児童文学大系 第二八巻」ほるぷ出版

   1978(昭和53)年1130日初刷発行

底本の親本:「チチノキ」

   1932(昭和7)年2

初出:「チチノキ」

   1932(昭和7)年2

入力:菅野朋子

校正:noriko saito

2010年129日作成

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