ありときのこ
宮沢賢治



 こけいちめんに、きりがぽしゃぽしゃって、あり歩哨ほしょうてつ帽子ぼうしのひさしの下から、するどいひとみであたりをにらみ、青く大きな羊歯しだの森の前をあちこち行ったり来たりしています。

 こうからぷるぷるぷるぷる一ぴきのあり兵隊へいたいが走って来ます。

まれ、だれかッ」

だい百二十